近年、新型コロナウイルスの流行やインバウンドによる競争の激化などの影響を受け、宿泊業界ではこれまで以上の付加価値が求められています。そんななか、収益アップや持続的な成長が見込めるとして、サウナの導入が注目されています。とくに、グランピング施設におけるサウナの設置は、大きな可能性を秘めています。
本記事では、サウナ導入によって得られるメリットについて、くわしく解説します。ぜひ参考にしてみてください。
なぜ今サウナが注目されているのか
近年、若年層を中心にサウナ人気が高まっています。その背景には、健康意識の高まりやSNSによる認知拡大など、さまざまな要因があり、一時的なブームではなく、長期的なトレンドになると想定されています。健康意識の高まりと「ととのう」文化の浸透
現代社会においては、仕事や生活のストレスが増加しており、心身のリフレッシュを求めてサウナに通う方が増えてきています。サウナは、体温を上昇させて発刊を促し、老廃物を輩出する「デトックス効果」が期待できます。また、血行促進やストレス緩和、免疫力アップなど、医学的にも効果が認められ始めたことから、幅広い年齢層に人気が拡大しています。さらに「ととのう」という独特の感覚がSNSを通じて拡散され、女性の間でもサウナファンが急増しています。
日常的にサウナに通う人だけでなく、旅先でも「自然の中でととのいたい」というニーズが高まっています。
多彩なサウナ体験の提供
近年は、従来のスタイルに加えて、新しいタイプのサウナが次々と登場しています。たとえば、サウナの本場であるフィンランド式のロウリュやアウトドアサウナ、プライベートサウナなど、利用者のニーズに合わせて多様なサウナ体験が話題を集めています。利用者は、豊富な選択肢から選べるようになり、利用シーンは広がりつつあります。
メディア・SNSによる認知拡大
テレビや雑誌、SNSなどでサウナ特集が組まれる機会が増えてきています。芸能人やインフルエンサーがサウナに関する情報を積極的に発信することで、ライフスタイルの一部としてサウナを楽しむ文化が定着しました。とくにSNSでは「サウナ女子」「サ活」などのハッシュタグが人気を集めており、サウナ施設の写真が拡散されることで、施設そのものの宣伝効果も高まっています。
コミュニケーションの場としての機能
サウナは単なるリフレッシュの場でなく、コミュニケーションの場としても機能しています。サウナ施設では、サウナ愛好者が集まり交流するイベントやサウナに関する情報交換会が開催されることも多く、サウナを通じて新たなコミュニティが形成されています。こうしたコミュニティの存在により、サウナブームはさらなる加速を見せています。
「PIONEERI」なら建築基準法適合により、防火規制のある地域にも建築可能！
「PIONEERI」は、サウナ専門メーカーのサウネアが開発した新しいアウトドアサウナキャビンです。キューブ型のデザインで牽引移動が可能なため、トレーラーサウナやトレーナーサウナとしても利用できます。
また、建築基準法に適合しているため、従来は設置が難しかった準防火地域や22条・23条地域などの防火規制地域でも建築物として施工できる点が大きな特徴です。耐久性やメンテナンス性も住宅レベルの高い水準を備えています。移動が容易なため、グランピング施設やリゾート施設の追加設備、さらにはスキー場のオフシーズン活用など、さまざまな用途での利用が期待されています。
グランピング施設におけるサウナの導入メリット
グランピング施設にサウナを導入することで、宿泊単価の向上や新規顧客の獲得、リピート率アップが見込めます。ここでは、主な4つのメリットについて解説します。空きスペースの有効活用で新たな収益源を創出
グランピング施設や宿泊施設では、屋外スペースや空き区画を有効に活かすことが経営課題のひとつとして挙げられます。サウナの導入は、そうしたスペースを収益化する絶好の方法といえます。小型のバレルサウナやテントサウナであれば、大規模な工事を行わずに設置が可能で、短期間で新たな体験型コンテンツを提供できます。既存施設のリニューアルや空き地活用としても導入しやすく、少ない投資で大きな集客効果を得られる点が魅力です。
宿泊単価・稼働率の向上
サウナ付きの宿泊プランを設定することで、客単価を引き上げることができます。特別感のあるプライベートサウナを体験できる施設は人気が高く、1泊あたりの料金を通常より1.2〜1.5倍に設定しても予約が入るケースが多いです。また、サウナは季節を問わず利用できるため、冬季などのオフシーズン対策にも効果的です。閑散期でも安定した集客が見込めます。年間を通して安定した稼働率を維持でき、運営の収益基盤強化につながります。
SNS映えによる話題性・集客効果
グランピングとサウナの相性は抜群です。自然の中で「ととのう」シーンは写真や動画として映えるため、SNSでの発信を通じて無料の宣伝効果を得られます。これまで取り込めなかった客層にアプローチすることができます。また、利用者が投稿した体験写真が拡散されることにより、広告費をかけずに新規顧客を獲得することも可能です。こうした口コミ型マーケティングが、長期的な経営の土台づくりにもつながります。
競合との差別化でリピート率アップ
サウナの導入は、他施設との差別化にもつながります。サウナは「非日常体験」として独自の付加価値を提供できるため、リピート来訪の大きな動機になります。とくに、施設のコンセプトに合ったサウナを設置することで、個性をアピールすることができます。一口にサウナといってもさまざまな種類があり、ドライサウナやミストサウナ、スチームサウナなど、特徴やスタイルが異なります。
また、他の温浴設備に比べて運用コストが低く、個人利用・貸切利用どちらにも対応できる点も魅力のひとつです。施設のコンセプトやターゲット層に合わせて、共用スペースに大規模な設備を設けるか、それとも客室にプライベートサウナを設置するか判断するといいでしょう。
顧客のニーズを理解したうえで、独自の魅力を打ち出すことにより、効果的な集客が見込めます。
サウナ導入を成功させるためのポイント
グランピング施設の売り上げアップを目指すなら、魅力的な設備投資は欠かせません。とくにサウナは、施設リニューアルや空きスペースの有効活用として導入しやすく、持続的な効果が期待できます。ここでは、サウナ導入を成功させるための3つのポイントを紹介します。
施設コンセプトに合ったサウナを導入する
顧客満足度を向上させるには、ニーズに合ったサウナを導入することが重要です。サウナには、ドライサウナやスチームサウナ、フィンランド式サウナなど、多彩な種類があります。それぞれ最適なシチュエーションは異なるため、導入の際には施設のコンセプトや客層をしっかりと把握したうえで選ぶことをおすすめします。たとえば自然を重視する施設なら、薪ストーブ式のバレルサウナやテントサウナが人気です。一方、高級志向の施設では、デザイン性の高いガラス張りサウナやコンテナ型が好まれます。目的に応じた選定が、満足度と費用対効果の最大化につながります。
動線を意識した設計にする
サウナの導入にあたっては、設置位置や動線設計も重要なポイントです。サウナ室・水風呂・外気浴スペースの動線が快適でなければ、利用満足度が下がってしまいます。とくに屋外型サウナでは、風向きや景観を意識した設計を行うことで、体験価値が向上します。また、夜間照明や安全導線の確保も重要な要素のひとつです。利用者にとって使い勝手の良い動線を意識することにより、リピート率アップにつながります。
デザイン・素材を統一してブランド力を高める
グランピング施設全体の世界観に合わせて、サウナの外観・素材・照明を統一することで、ブランドとしての一体感が生まれます。木材を基調としたナチュラルデザインやアウトドア感のある無骨なスタイルなど、施設全体の雰囲気に合わせて設計することで魅力がアップします。デザイン性の高いサウナは、写真映えによる宣伝効果も期待でき、結果的に集客力の強化にもつながります。
まとめ
新型コロナウイルスの流行やインバウンドによる競争の激化に対応するには、競合との差別化を図る魅力的な施策が欠かせません。とくにサウナの導入は、これまで使われていなかったデッドスペースを有効活用でき、新たな収益を生み出すことができます。グランピング施設にサウナを導入することで、これまで取り込めなかった客層にもアプローチできるようになり、新規顧客の獲得につながります。サウナ付きの宿泊プランは、通常より高い料金に設定することができ、宿泊単価の向上も期待できます。
施設のコンセプトや顧客のニーズに合ったサウナ設備を設置することで、安定した集客が見込めるでしょう。本記事が参考になれば幸いです。
