
サウナの心臓部ともいえるのがサウナストーブです。薪、ガス、電気という3種類のストーブがありますが、それぞれに特徴があり、選び方に迷う方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、各タイプの特徴と選ぶ際のポイントを詳しく解説します。ライフスタイルに合ったサウナストーブを見つけましょう。
サウナストーブの種類は主に3つ
サウナストーブは熱源の違いによって「薪式」「ガス式」「電気式」の3種類に大別されます。それぞれ異なる特徴があり、設置環境や利用目的に応じて選ぶことが重要です。薪式ストーブの特徴
もっとも伝統的なのが薪式ストーブです。木材を燃焼させて熱を生み出すタイプで、炎のゆらめきや木の香り、燃える音など五感全体でサウナを堪能できます。フィンランドの伝統的なサウナに近い本格的な体験が魅力で、自然のぬくもりからくる心地よさはほかのタイプでは得られません。また、特定の木材を使うことで芳香効果も期待できます。ただし、火おこしや温度管理など手間がかかり、燃料となる木材の準備や保管場所も必要です。煙突設備が不可欠なため、主に屋外での設置に向いています。
ガス式ストーブの特徴
ガス式ストーブは都市ガスやプロパンを熱源とするタイプです。スイッチひとつで簡単に起動でき、短時間で室内が温まるのが特徴です。温度の安定性にも優れており、長時間連続して使用する商業施設や宿泊施設に適しています。燃料費も比較的経済的で、薪式のような燃料管理の手間がありません。一方で、ガス配管設備が必要なため設置場所に制約があります。また、寒冷地では外気温の影響で熱効率が落ちることもあるため、断熱性への配慮が求められます。
電気式ストーブの特徴
電気式ストーブは現代の家庭用サウナでもっとも普及しているタイプです。電気ヒーターでサウナストーンを加熱する仕組みで、操作性と安全性に優れています。火を使わないため煙や臭いが発生せず、住宅地や室内での設置がしやすいのが大きな利点です。温度調節も正確で、タイマー機能などの便利な機能を搭載したモデルも多くあります。初心者でも扱いやすく、メンテナンスの負担も少なめです。しかし、高温を出すのが苦手で大規模なサウナには不向きな面があり、長時間使用すると電気代がかさむことがあります。また、多くの機種で200V電源が必要となり、専用の配線工事が必要になる場合もあります。
このように、サウナストーブは三者三様の特色をもっています。本格的な体験を求めるなら薪式、手軽さと連続運転性能を重視するならガス式、安全性と設置のしやすさを優先するなら電気式が向いているでしょう。自分のライフスタイルや設置環境、何を重視するかによって最適な選択肢は変わってきます。
サウナストーブを選ぶ際のポイント
サウナストーブの選定は、快適なサウナ体験を左右する重要な要素です。最適な選択をするために、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。設置場所と周辺環境の確認
はじめに考慮すべきは設置場所と周辺環境です。薪式ストーブは煙や火を扱うため、屋外や独立した建物での使用が基本となります。集合住宅や住宅密集地では消防法や近隣への配慮から設置が難しい場合が多いです。ガス式ストーブは都市ガスやプロパンなどの供給設備が整っている環境が前提となり、インフラがない場所では導入できません。
電気式ストーブは比較的どこでも設置可能ですが、多くの製品で200ボルトの電源が必要となるため、通常の家庭用コンセントでは対応できず専用の配線工事が必要になることがあります。住宅地や室内での使用にとくに適しています。